掲載日:2022.12.28

日本劇団協議会 ハラスメント防止宣言new

日本劇団協議会理事会は以下のとおり「ハラスメント防止宣言」を承認いたしました 2022年12月2日



           公益社団法人日本劇団協議会 ハラスメント防止宣言

 2022年4月1日より、労働施策総合推進法により中小企業(資本金5千万円以下または従業員数50人以下の会社および個人)の事業主にも「パワーハラスメント防止措置」が義務化されました。このことを受けて、日本劇団協議会は2022年6~7月に正会員団体を中心とした演劇人(劇団/個人)に「ハラスメントについてのアンケート」を実施しました。その結果、ハラスメント被害が私たち演劇界の身近なところで発生している現状が浮かび上がりました。

 具体的には「人前での感情的な叱責」「人格否定や差別的な言葉による叱責」など精神的な攻撃が多く、「性格や容貌などへのからかいや非難」「挨拶や話しかけを無視」「悪質な悪口や陰口」が続きました。ハラスメント被害にあっても「何もしなかった」人が多かったのですが、その理由は「自分が我慢すればよいと思った」「何をしても解決しないと思った」「職務上何か不利益を被るのではないかと思った」など、諦めや不安からでした。

 ハラスメントは被害を受けた人の自由な意見表明を奪い、創造の現場での新たな試みを委縮させるばかりか、そのことに失望した結果として多くの才能を失ってしまうなど、大きな損失を招くことにもつながりかねません。日本劇団協議会はこのような現状を憂慮し、「稽古場」や「劇団」を、誰にとっても安心・安全と感じられる創作の場にすることをめざします。私たちは<演劇界>は特別な世界ではなく、市民社会の一部であると認識しています。創造過程には様々な人が関わりますが、みな立場は対等です。人は人として尊重され、個々人の人権は守られなければなりません。それは舞台芸術の創造・制作のプロセスでも同様です。

 既にいくつかの劇団では、ハラスメントを防止するためのガイドラインが作成され、改善のための取り組みと、ハラスメントへの対処が行われています。日本劇団協議会は正会員団体や役員に向けたハラスメント防止研修の実施、主催公演でのリスペクトトレーニングの実施、正会員団体のガイドライン作りへのサポート、相談を受けやすくするための措置の整備など、ハラスメントのない環境作りに時間をかけて積極的に取り組みます。これらの啓発活動を通じて、ハラスメントのない、自由で平等で健全な社会の発展に寄与することをここに宣言します。

                                       2022年12月2日
                                       公益社団法人日本劇団協議会 理事会